部長 佐々木 博之
西東京代表として出場した第106回全国高等学校野球選手権大会におきまして、東京都高野連、加盟校の皆様から温かい声援をいただきました。ありがとうございました。
生徒たちは日頃の努力の成果を存分に発揮することができました。甲子園という大舞台で野球と向き合い、劣勢にあっても諦めることなく一球一球に必死に喰らいつく生徒たちの姿に頼もしさを感じました。彼らを成長させてくれたのは、西東京大会での6試合だったと確信しております。部活動が青少年育成の場として機能することを再確認する良い機会となりました。
現地では、日本高野連、東京都高野連の役員の皆様にご尽力いただき、試合に集中することができました。重ねて御礼申し上げます。
監督 和泉 実
グッドルーザー(甲子園球場誕生100年に想いを寄せて)
苦しい試合の連続だった西東京大会の末に勝ち取った、9年ぶり30回目の選手権大会出場。甲子園球場でのさらなる成長を願って臨んだ大会でした。一番の不安材料は予選防御率7点台の投手陣でしたが、試合を行うごとにその不安も解消されていきました。特にエース中村の成長には驚くべきものがあり、二回戦では堅い守りから延長戦で完封試合を成し遂げるまでのチームになりました。
今大会で最も波に乗っていた大社高校との三回戦では延長11回タイブレークの末に2対3で敗れ、我々は大会を終えました。そんな敗戦の中、ある言葉が私の脳裏をよぎりました。それは斎藤佑樹を擁して全国制覇したときの渡邉重範本校校長が硬式野球部に常々語りかけていた「グッドルーザー(良き敗者)であれ」という言葉です。大社戦を終えた後、敗者でありながら相手を称え、健闘した自軍の生徒たちを誰よりも誇らしく思う心が私の中に自然と沸き立ちました。甲子園球場100年の歴史を支え、彩ってきたのは敗者たちなのでしょう。これからもグッドルーザーであり続けられるように、また、本物の勝利者を目指して勝負に徹し、チームを鍛え上げ、生徒と共に戦いに臨むチームを作り上げる決意をもって、誕生100年の甲子園球場を後にしました。
関係各位からの熱烈なご声援ありがとうございました。ちなみに、今回のサヨナラ負けは早実として9回目。これは歴代最多更新記録でもありました。最後の最後に負けてしまう悔しさを誰よりも経験してきたことを示すこの記録こそが、グッドルーザーの証なのかもしれません。